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それにしても劇中アニメのちゃぷちゃぷローリーが気になりすぎます。全体的に無駄のない演出のなかで、なんでこんなにここ作り込んであるのってぐらいにクオリティが高く、異常に中毒性の高い主題歌…。最高でした。

感動レビューが多いので、期待しましたが、主人公の衣笠がエゴイストすぎて共感できませんでしたし、全体的に、家族観が浅くて薄い気がします。観なければよかったかなあ、と思う後味の悪い作品でした。妻を亡くして残された夫の衣笠も大宮も、映画の題材にするには、社会性の足りない男性のように感じました。いきなり奥さんが亡くなったからといって、妻の親友から又聞きしていた初対面の衣笠に、子供を預けるほど気を許すような、大宮みたいな男性って、ほんとうにいるのでしょうか。真平と父親の関係も、空想に近い感じがしますね。初対面の衣笠よりは、そうはいっても親にまず、相談するでしょう。いちばんうそ寒いのは、大宮の家族と打ち解けるシーンですが、その際に、妻を思い出す描写が、ほとんどないことでしょうか。海水浴シーンで、夏子の幻影がでてきたくらいで、ほんとうに夫婦だったら、いたるところで、妻の面影を反芻するはずですし、いくらなんでも、一緒に外出した親友の名前ぐらいは記憶にあるでしょう。衣笠が、半年たっても妻を忘れられない大宮に、説教をたれるシーンもありましたが、伴侶が亡くなって、半年で忘れたり、立ち直れるような人は、ほぼ、世の中にいないと思います。そういう意味で、妻の存在も、その関係も薄すぎますね。最終的に、妻の親友の残された大宮一家を少しばかり助けたくらいで、奥さんへの裏切りや、言葉で傷つけた行為が許されると思ったら、それは、ストーリーそのものが甘いのではないでしょうか。もっと、奥さんの愛を思い返したり、深いところで、妻を思い出したりするような描写が全然ないですよね。なので、主人公や、登場人物の架空感が強すぎて、このストーリーを映画にしてまでみせる価値が、なぜあると思えたのか、謎です。妻への感情が幼稚過ぎて、奥さんと、ほんとうに20年も一緒にいたのかな？と、どうしても疑問に思ってしまうので、最終的に、奥さんとの関係を一冊の書籍にし、喧嘩していた出版社の編集とも大大円とか、虫が良すぎてついていけませんでした。もし、こういう人がほんとうにいるとしても、映画の主人公にする価値があるのかどうか疑問です。唯一、褒めるところがあるとしたら、景色が美しいシーンがいくつかありました。星ひとつでもよかったのですが、そのため2つにしましたが、どんなに美しいシーンがあっても、内容が浅はかな映画を最後まで観ているのは苦痛です。

女である前に母親という当たり前の事実を長い時間かけて見せる映画。ただ3人の女優の演技力が半端ないのでレズ映画としては最高に楽しめます。所詮母となった女にとって恋愛ごとなど些末な出来事。そしてその立場も近いうちに期限切れとなることまで視野に入れることが出来る女の振る舞いは他人から見ると極めて身勝手に見えるが女同士が故にそれを理解しあえてしまう。その前ではただ男は外道となるしかない。子供を人質にとりながら己の母親すら手名付けられない普通の情けないつまらない男。その存在の無駄さは同じ男として見ていて忍びないが、そんなこの世の真理すら理解出来ていない男の狭量さと情けなさには虫酸が走る。自分の親がどれほどくだらない馬鹿な人間かを認められていない男ほど妻にとって厄介な事はない。何故そうなるのかというとこの男が親を悪者にして無意識になすりつけているからだ。己の母をいい姑にするかどうかは全て息子である夫の力量にかかっている事がよく分かる映画。あらゆる関係性が深く描かれた素晴らしい映画でした。

あまりに芸術的でラスト30分は眠くなりましたが… なんとか無事に観終わりました。で、これは… ループものなのかな？いろいろな解釈ができそうですね。最後の3分はドキドキハラハラですね。私は… 拳銃でドカンッとするとか思ってしまいました。

タイトルの感じと実際の内容では全然違った。淡々とした話の中で、守るものがあるか無いかで、人生は大きく変わるんだと改めて感じました。家族を背負うのは重く苦しいけど、背負うものが無いのはもっと苦しいんだろうな。

あまり期待してなかったけど、とてもいい作品です。電車の中でのセリフは感動しました。

音楽が素晴らしい。また、女優さんは美しい。少し古いアメリカの感じや衣装なども良い。ただストーリーには没入できなかった。２人が恋に落ちるのが唐突。女性同士が一目惚れ・・・？キャロルは結局何がしたかったのか、テレーズも振り回されてるだけのように見えて・・・色々と理解できず、考えるポイントも見つからなかった。

身近な人ほど、知ったつもりになる。知ったつもりになって、いろいろと決めつける。人は、不在によってはじめて、その存在の輪郭に触れる。気づくのが遅いのだ。いつも。たいてい、その人が与えてくれる豊さに気づくことができない。愛はいつも遅れてやってくる。

いつの時代の映画なんだコレは…という時代錯誤感がある。たぶん監督はアラフォー男だろう…。取り合えずシットとファックを連呼できるだけ連呼すればいいという賢くない感じや、無能なくせにえらそうな兄貴など、90年代のダメダメ感はよくできているが…こんなのを観ながら「あの頃はよかった！」とかいってるやつの現在のがダメダメに決まっている…令和にもなってなにをやっているんだ！みたいな映画…。ただ車に乗るや否やスコーン！とそんな甘くほろ苦いダメダメ青春が終わるあたりの演出はイイ。この一発芸が、ヤる前にイッてしまう童貞のかんじの演出としてうまくでている。童貞の狂気…みたいなのには心底からうんざりしているが、こういう切り口があるなら令和にやってもいい…気がしないでもない。ほかに考える事がありそうだが…。

Wes Anderson監督のデビュー作であるとともに、Owen Wilson、Luke Wilsonのデビュー作でもあったので、前から見たいと思っていました。Owen Wilsonはカッコつけの役が多い気がするのは気のせいでしょうか笑予定通りに届きましたし、満足してます。