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画質について。過去から最近の作品まで、Blu-rayとは思えないフォーカスの甘い絵しか見せてくれない、果てはオリジナルネガまで紛失している東宝系ですが、本作品については、CGの東宝マークから本編まで、鮮鋭度の高い画が出せるんだということがわかる作品。　 内容は、鹿男オマージュとたゆたう煩悩部分しか楽しくない。

往年の大女優にインタビューし、その半生を振り返るという序盤。地味なストーリー展開だなと思いきや、インタビュワーが女優の女学生時代当時の場面に入り込むことで展開が一変する。そして女優が「鍵の君」に出会う現場を、観客はインタビュワーとともに「目撃」することになる。「鍵の君」とは何者なのか。女優が「鍵の君」を探して、海を越え、国境を越えるのを「目撃」するにつれて、謎は深まるばかりだ。さらに女優が演じた数々の映画作品世界の中を転々とする。まるで女優の輪廻を転々と巡っていくかのようだ。現実と虚構が、過去と現在が、現世と過去世が混然となる。時間と空間を縦横無尽に移動してみせるというアニメならではの表現技法が駆使されることで、インタビュワーと一緒に観客も、ただの傍観者ではなく現場にいた当事者として巻き込まれる。同時に、「鍵の君」は何者なのかというミステリーの答え合わせよりも、女優の内面の方に関心が向かうように仕向けられている。本作は、時空をシームレスに移動してみせるというアニメの醍醐味を堪能できるばかりでなく、私小説を読んでるかのような文学的体験ができる作品だ。動と静の魅力、二つを併せ持つ稀有の作品だといえる。

オープニングの無人化した大阪に転がるひょうたんと、その後の戦国時代のシーンには引き込まれます。監督、脚本、その他のスタッフから出演者に至るまで、プリンセス以外は現在考えられる最高の陣営でズラッと揃ってる作品ですけど、突っ込みどころは満載です。あらすじとしては大阪はじつは独立国で400年間豊臣家の末裔である姫（劇中では王国でもないのに王女と言ってるけど）を大阪人全員で守る。そこに会計検査員が補助金の監査で訪れて秘密が暴かれていくって内容です。ここまでは予告編やCMで前情報は入ってますけど、どうして父から息子にのみ受け継がれていくのか。母子家庭はどうするのか。ラストの犯人は誰なのか。一番の疑問はナゼこの映画のタイトルを『プリンセストヨトミ』にしたのかってことです。お姫様が登場してなくても物語はすすむはずなので、写真でも良かったのに演技力も未熟な少女には重荷の役を課さなくても良かったと思います。念のため二度観ましたけどタイトルは『豊臣家の末裔』とか『2011年大阪夏の陣』とか『大阪国独立』で充分です。大人たちの個々の演技や美術スタッフは完璧だっただけに、このスタッフで違う題材でもう一度観たいと思いました。なので評価は差し引きゼロってカンジで★３つですかね。

主人公の最後のセリフには合点がいき救われもしましたが、そこまでの過程は非常に退屈なものでした。若い頃の恋心を貫き通す一人の女優の人生を彼女が出演した映画のストーリーと重ね合わせながら描いています。問題はその劇中映画がクライマックスだけを短く切り取ったものであるため、共感や感動の助けにならず逆に陳腐な印象を与えていることです。また、たぶん笑わそうとしているであろう部分も、笑いのセンスがベタすぎて全く笑えませんでした。今敏監督作品は「パプリカ」「パーフェクトブルー」には感動しましたが今回は残念でした。ただ、映像や音楽は素晴らしくまた、最後のセリフは良かったので、☆3つとしました。

レビューはあまりしないのですが、あまりにも酷くて時間を無駄にしたと思ってしまったので書きます。こういう設定で映画を作るなら、感動物よりもコメディーにするべきでしたね。コメディーとして観れば苦笑いくらいはできる映画です。細かい描写もお粗末ですし、素人が作った方が面白い映画になると思います。これ作ったの、ほんとにプロの映画屋なんですかね？この映画を作るのに使った資材や時間すらももったいないです。「大阪国の父と息子の絆のために日本国の税金をこっそり使わせろ！」と大阪国民が盛り上がっているシーンは唖然としました。実際の大阪と関係ないことはもちろん分かっていますが、大阪のことが嫌いになりそうです。ついでに、こんな脚本の映画に出演することを決めた俳優さんたちにもガッカリです。もうちょっとプライドを持って仕事している人たちだと思っていました。

田坂広志さんの新書(2022年10月19日発刊の「死は存在しない-最先端量子科学が示す新たな仮説」)に紹介されていましたので観てみました。非常に稀有な人間の物語だと思います。OSはどんどん進化するので、いったん、行く(去る)しかなかったのだと思います。感情と成長のアンバランスだったのだろうと思います。こころとは何か。稀有であるとはいいながらも、非常に(無限に?)受容量の大きな働きだと思います。いつか、サマンサが訪問する日が来ることを祈ります。

脳が理解を拒否するお話って初めてｗえーっと、これって「わが子のイジメを放っておくような親父が偉そうに親子関係の大切さを語りながらそれを根幹とした国政ごっこして、周りもそれを認め、感化される話」って事でいいの？下らん。大体、守る守るって言うなら、大切な姫さんがヤーさんの事務所に突貫する前に止めれや。ボディガードの一人も付けとけバーカ。国の第一目標全く達成できてねーじゃん。大阪人を全員動員できるレベルの力があるのに、姫さんの脅威を全く排除出来ないとか存在する意味が無い。むしろ、親子のディスコミュニケーションの言い訳に姫様や大阪国を利用しているだけとすら感じて不快。映画化されたのがマジで不思議なレベル。個人的にはデビルマン以下です(あれはツッコミで楽しめるので)。

スパイクジョーンズが2013年に制作し、2014年に公開された作品。相手がOSということになっていますが、AIスピーカーが恋人になるという内容。アマゾン　アレクサの誕生日が2014年11月６日なので、ほぼ同時期。OSらしさは、コンピュータの中身を検索したり、整理したり、消去したりできるところにある。それ以外の部分は、AIスピーカーとしての恋人役という関係。最初にconscious という言葉が出てくるが、意識のあるコンピュータで、すぐにwant　という感情を持つことによって恋愛感情の対象となる。主人公は、サマンサと名乗っていたAIが自分一人のものではないこと、同時に何人をも相手にしていることに気づき失望し・・・。となるが、アレクサが同時に相手にしている端末はこの映画に出てくる８千どころではない。

一言でいうと、見るだけ時間の無駄です。あまりにつまらない映画です。豪華な俳優陣を完全に無駄に使った駄作です。何故このような作品が堂々と公開されるのか理解に苦しみます。原作は知りませんが、とにかくこの映画は見るだけ時間が無駄になります。綾瀬はるかさん、堤真一さんが好きなので見ましたが、途中で「は？なにこの話の流れ」という状態になり、ラストまでは見るのが本当に苦痛でした。映画の最初は、何か歴史的にスケールの大きな謎がありそうな切り口で期待を持たせておいて、中盤で急転直下のくだらない話の流れになり、結論はそこらの2時間サスペンス以下になりました。あれだけ豪華な俳優陣を使用しておいて、これ一体なに？という映画です。見てはいけません。☆0です。

なさそうでありそうな話。面白かったです。