【ありん様専用】DIXNA ディズナ ラ・クランク 145mm 49-35T パーツ 【5％OFF】

タイトル通りの印象を受けた映画だった。大人って、誰でも何かしらを抱えたり背負いこんだり隠したりして生きていて。時にぶざまで、時に情けなくて、時に最高にかっこ悪くて卑怯で。それでも頑張って何かの為に生きている。それは守るべき者のためであったり、自分自身の為であったり、まだ見ぬ未来の為であったりと、色々あるけれど、それってやっぱりかっこいいよね。そんなことを考えさせられた良い映画でした。役者陣の演技力の高さがあってこその映画だと思いました。

タイトルにある通り、本作の魅力は、なんといってもケイト・ブランシェット演じるキャロルだろう。第一印象こそ彼女もなんだか老けたなというものだったが、わざとそう見せているのか、いずれにしても、歳を重ねただけ自然な大人の気品に溢れていて、ただビジュアル的な意味を越えて美しいと思った。元より彼女のビジュアルはあまり好みではなかったが、それでも間違いなく美しいと思えるのは、これまで彼女が演じたそれぞれの役でもそうだが、そのそれぞれに違う美しさを持っていることを強調したい。役に合った美しさ、と言うのは当然だが、それよりも役を演じるときの実年齢に合った(無理に若作りしない)美しさ、そこに彼女の美を感じるのだ。そのことを鑑みれば、本作品の彼女の役どころは実にハマり役といえる。テレーズが憧れるのは、そういう女性でなければいけない。そしてキャロルの美しさや気品は、やはり彼女の演技でもって成り立っていると感じる。声や話し方はもちろんの事、切れ長な目の視線の移し方や、口元の微かな動きが実に巧みだと思える。大きく派手な演技ではなく、静かに細やかな演技が光っていて、気品ある美しさを見事に醸し出している。そしてテレーズを前に、物語が進むにつれて、妖艶さが増していくのも実に魅力的である。対するテレーズを演じるルーニー・マーラは、危うさや戸惑い、そして真っ直ぐさを纏う若さを、そして大人の女への成長の兆しを、純情感と欲情感とが相まったなんとも言えない魅力で演じきっていた。ケイトとは違い、彼女の眼は丸く大きい。この対称はキャストの企画段階から意図していたのだろうか、眼と眼の無言の対話が実に印象的である。とある記事で、『冒険しない「女の子」冒険し続ける「大人の女性」』というのを読んだことがある。「大人の女性」は人生経験が豊かで、人生を味わうことの重要さを理解しているからこそ、強い意欲と情熱で、恐れずに世界を見つめ、人と出会い、あらゆる可能性を探求する。自分の目的さえ把握できてない「女の子」は、手を取って道案内してくれるような相手を探している、とのことだ。確かにそう思う節はあるし、本作品には如実に表れていると感じるのだ。まさしくキャロルは「大人の女性」であり、強い意欲と情熱で、子どものこともテレーズのことも、その可能性を求めていた。そして、「女の子」テレーズの、本作の場合、相手は女性だけれども、上記の言葉を男性に当て嵌めてしまうと、現実的に「大人の男性」は(とりわけ日本では)往々にして冒険せず、また手を取り案内もしないことの方がしっくりときてしまうような気がして、セクシャルマイノリティを考えずともテレーズがキャロルに惹かれたことに説得力を感じてしまった。大人の男としてなんだか悲しいような惨めなような気持ちだ。それはさておき、やがてテレーズもまた「大人の女性」へと成長していくなかで、勇気と自らの選択で、或いは強い意欲をもってキャロルのもとに行ったのだろう。

雰囲気も演技もいいただ自分には少し退屈でしたこの世界観にはまれる人にはすごくいい映画なんだろうと思う

永い言い訳というぐらいだから、最後に津村が妻の遺影に向かって、懺悔の言葉を言うのかと思ってました。でも、本の出版パーティで終わって一体言い訳って何だったのか？と暫く考えたら、出版した本のタイトルが永い言い訳という意味が、映画のストーリーそのものが言い訳だったのね、と気づきました。まぁ、言い訳そのものはよく考えたら大したことではない、というか他人に言うどころか本に出版するなんてありえない話だけど。ただ、津村が妻への後ろめたさを心の奥に必死にしまって取り繕ったけど、結局大宮親子の本当の家族愛の前に脆くも瓦解していく様がよく練られていたと思います。本木雅弘は本当に上手に、その心の変化を演じてました。それに加えて、一つひとつのシーンで見せるほんの些細な話し方、何気ない仕草、狂ったようなオーバな動作も、どれもこれも完璧でした。竹田ピストルも、切れた時には何をするかわからない危うさを見せつつ、最愛の妻を亡くした優しい夫、不器用でも必死になって子どもたちを育てる父の姿もよかった。残念だったのは、深津絵里が最初しかでてなくて何かもったいないというか。。途中本木との生前の夫婦の回想シーンでもあったら良かったのにと思った。

最初から世界観に引き込まれました。いくつになっても、人って常に後悔と成長をしていくものだと改めて思いました

同性から見てもキャロルがとても美しくて観ていてドキドキしてします。キャロルに微笑まれると幸せを感じる不思議な魅力があります。序盤のキャロルは余裕があって美しい女性ですが、後半はキャロルの内面が見えてきてだんだん不安げな少女のようにも見えてきます。ケイト・ブランシェットの魅力がぐぐっと詰まった作品といえるでしょう。

雰囲気で、なんとなく良い言葉を並べて良い感じの構図で良い感じの音楽を流して、結果なんとなく良い話になりましたねという以外に感想が出てこない。つまらなくはないと思うし描写が足りてないとは思わないのですが、共感できる人物や展開がなかったからか…主人公が基本ダメ人間で、妻の事故の後、罪滅ぼし的に子供の面倒を見ていて、それに取って代わる存在が現れると急に不貞腐れて酒を飲み、子供の前でするような話ではないことをうだうだと喋り出しフェードアウト…で何だかんだ最終的に取った行動で良い感じに丸く収まり、出した本も成功めでたしめでたし、というのが観ていておもしろいとはどうしても思えなかった。

とても素敵な恋物語です。

タイトル通り、主人公が子供たちとの生活を通し、永い言い訳を素直に口にしだす。自分の中でも重なる部分が多少あり、妻や子供に優しくしたいと感じる。最後まで奥さんから主人公に向けた、温かい言葉が１つもなかったことに、本作品の厳しさを感じた。ただ１つ、主人公が次に誰からと出会い、生きていくのであればその時は言い訳のない人生を送れるに違いない、と信じている。取り返しの利かない失敗は誰にもあり得る、そこから何を学び、次に活かすのか、を本作の中で垣間見た気がする。

空虚でした。LGBTを扱っていたらトレンディでクールで評価されるのか？と思いました。